一般社団法人 中野区観光協会

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【中野区観光協会☆web委員会】

旧花街「中野新橋」の思い出をつなぐ“老舗もなか屋さん"を発見!

2013/11/08

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今回訪れたのは中野区の南に位置する「中野新橋」
中野新橋といえば有名な「川島商店街」がありますが、今回は商店街より少し外れた場所にお店を構える老舗もなか屋さん、『(有)丸井商店』さんへお邪魔してきました。




焼きたてのもなか皮はサクッフワッとした食感で、お米の香りも豊か。皮だけでもおいしい。

ぷくっとした「福猫」「カエル」「仔猫のにくきゅう」「鯛」のもなか皮。
あんこと皮のセットはお土産として人気。皮だけ購入して、アイスクリームやさつま芋あんなどを挟んでもおいしい。

◆創業昭和14年の「輪種業者」
現在、二代目・三代目が力を合わせてお店を経営している「丸井商店」は、「もなかの皮」を専門に製造。
配給が行なわれていた昭和の時代には東京都の「配給輪種(=もなかの皮)指定工場」として稼働していた、由緒ある老舗もなか種専門店です。
昔ながらの味を守りつつ、もなか皮の新デザインの提案、懇意のお客様よりお願いされた際は「菜種」「アシタバ」「かぼちゃ」味の変わり種を開発されたりなど、新たな挑戦を厭わない精神によって、今日までお店が守り続けられているようです。

◆受け継がれる職人の技
「丸井商店」で現在もなか皮造りを行なっているのは現社長の二代目とその息子さんである三代目ですが、お二人とも幼い頃からもなか皮づくりを目で見、手で覚え、この業界で生きていくことがとても自然な流れだったのだそうです。
三代目ももなか皮を焼き始めて既に10年が経ち、立派な職人として活躍されています。
もなか皮の種の厚みや焼く火力、焼きあがったもなか皮を機械からはずすタイミングなど感覚でしか捉えられない技術もあるそうで、三代目は「(二代目が)焼いているところを自分の作業の合間に見て、それを真似て焼いて、覚えていきました。口では教えてくれない。」と笑っていました。

◆丸井商店に残る、「花街」の思い出
今となっては「お茶屋」や「置屋」などもなくなり、赤い欄干の橋が唯一の名残とも言える中野新橋の「花街」としての歴史。
様変わりした中野新橋近辺の街並みに加え、丸井商店さんは中野新橋から少し離れた静かな住宅街に店舗があることから、中野新橋付近との繋がりは薄いように見えます。
しかしながら社長さんにお話をきくと、
「50年ほど前には確かに中野新橋界隈を通ると芸妓さんの練習する三味線や太鼓の音が聞こえた。」
「花街に仕出しをしていた和菓子屋さんとは仕事仲間だった。今は場所を変えて小料理屋をやっているけど。その人がお店を畳むとき、店舗を支えていた梁や柱を譲って貰ったんだけど、今でもうちで活躍してる」とのことでした。譲り受けた梁などは加工し直して、丸井商店さんの看板や長椅子として活用しているそうです。
時代や街の風景が変わっても、また違うところで、違う誰かに、その歴史は繋げられていることが分かりました。

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【店舗情報】
(有)丸井商店
【営業時間】
9:00〜18:00 日曜日・祝日定休
※営業状況によっては店舗を開店していない場合もあります。
詳細は店舗にお問い合わせください
【住 所】
〒164−0013
東京都中野区弥生町1-19-9

【アクセス】
営団地下鉄丸の内線
中野坂上駅より徒歩10分強
中野新橋駅より徒歩15分

詳細は(有)丸井商店公式HPまで
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